拙著「
テクニカル分析の検証1」で検証した内容の一部を紹介したいと思います。今回は移動平均のクロスについてです。 ●考察● 保有期間が1日の場合では勝ちも負けもしないといった感じでしょうか。平均するとプラスマイナスゼロに近づく戦略のようです。しかし、保有期間が3日になると1日後に決済の場合と比べて少し悪くなりました。保有期間が5日になるとさらに少し成績が悪くなりました。どうやら保有期間が長くなるほど悪くなる戦略のようです。これまでの結果から推測すると5日移動平均と終値のクロスは天井圏である可能性が高いということです。トレンド自体は上昇を示しているのですが、実は(短期)トレンドの終了が近いといったところであると考えられます。ところが、保有期間が10日になると利益率は変わらなくなりました。用いている指標が短期のものなので、期間が長くなると影響力が薄れていくのでしょうか。しかし、保有期間が25日になると利益率は大幅に悪くなりました。10日の期間を除けば期間が長くなるほど成績は悪くなっていきます。やはり移動平均のクロスは天井圏である可能性が高いです。次からは移動平均の期間を長くしてさらに検証を進めていきたいと思います。 おわり